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市場規模や働き方、海外進出など、世界の建築事情を総まとめ!

目次

グローバル化が当たり前になってきた昨今、建設業界で働いている人の中には、海外の建設業界の情勢に関して気になる人も多いのではないでしょうか。

海外にも日本の都心部に負けず劣らず、高層ビルが立ち並ぶ地域は多いです。
アメリカのニューヨークや中国の北京、イギリスのロンドンなど世界各国の大都市には、大きな建物がたくさん集まっています。

建物の大きさや数だけでなく、外観の違いなどにプロならではの視点で着目している人もいるかもしれません。

海外の建物は日本の建物と建築様式が異なるため、外観も異なります。
現場監督なら、海外の建物と日本の建物の違いを知っておきたいところです。

また海外の大きな建物を見ていると、その国の建設業界の市場規模などについても知りたくなる人もいるかと思います。
世界には日本よりも建設業界の市場規模が大きい国もあります。

では、世界の建築事情について詳しく見ていきましょう。

世界の建設業界の市場規模ランキング!

1位中国

最近は、中国の経済成長が目覚ましいですが、建設業界の市場規模に関しても中国は現在1位です。
2015年時点で7,474ドルという水準で2位のアメリカをわずかに上回っています。

中国は人口が世界一多く、国土面積も広大。そのため人口に比例して建物も多く必要になります。
経済が成長して豊かになれば、新しいビルを建設しようという動きも広まって行き、都市部を中心に次から次へと大きな建物が建設されているのです。

建設会社の売上高に関しても、2000年代後半から急伸し、中国企業が欧米諸国の建設会社を凌駕しています。

ただ、中国の人口は2012年をピークで現在は減少に転じています。
そのため、今後もこの傾向が続くとは限りません。
現在のところ、右肩上がりで市場規模が拡大していますが、今後は減少に転じる可能性もあるでしょう。

2位アメリカ

アメリカも中国と同様に非常に広い国土を持ちます。
人口は中国ほど多くはありませんが、2017年時点で約3.3億人と日本の約2倍の規模です。

1990年代後半から2010年代初頭までは、建設業界の市場規模はアメリカが1位でした。
現在では急激に市場規模を拡大してきた中国に追い抜かれて2位の状態ですが、その差はそれほど大きくありません。

再びアメリカが中国を追い越して1位の座に返り咲く可能性もあります。

3位日本

日本の建設業界の市場規模は、中国とアメリカに次いで大きな水準です。
しかし、その差はかなり大きくアメリカの建設業界の市場規模が7321億円なのに対して日本は2576億円です。

実は1980年代後半から1990年代後半までの間は、日本が世界一の水準でした。

1990年代後半にアメリカに追い抜かれ、2000年代後半には中国に追い抜かれて現在に至ります。

4位はインド。5位以下は欧米諸国が並ぶ

4位はインドで、5位はイギリスです。

日本とアメリカの差も大きいですが、日本と4位のインドもやや大きな差があります。
イギリスとインドとの差は小さく、6位以下はドイツ、フランス、カナダと続きますが、いずれも大きな差はありません。

日本と海外の働き方の違いを比較

海外では、建設業界で仕事をする人たちの働き方も日本と異なります。では、どのような特徴があるのか主な国について見ていきましょう。

アメリカと日本

日本では、大きな工事はゼネコンが元請けになることが多いです。

ゼネコンでは実際の建設作業を行う職人を雇わず、下請けに仕事を割り振る役割を果たしています。
設計に関しては設計を専門に行う業者に依頼し、施工に関しては施工が専門の業者に依頼するという具合です。

しかし、アメリカには日本のようにゼネコンが設計と施工をそれぞれの専門業者に依頼するという構図はありません。
アメリカでは発注者が発注する時点で、設計と施工を分けています。

そもそも、アメリカでは日本のスーパーゼネコンのような企業は存在しません。
設計も施工もまとめて請け負う企業は存在しますが、規模は小さめです。
スーパーゼネコンが大きな力を持っている日本の建設業界とは根本的に異なるのです。

そして、建設業界で働く労働者の待遇や労働環境も、アメリカでは日本とかなり違いがあります。

日本では現在働き方改革の影響もあり、少しずつ改善してきていますが、建設業界で休日はあまり多くありません。
現状では、週休二日制を実現する途中の段階です。

これに対してアメリカでは、建設業も他の業種と比べて特段休日が少ないわけではありません。

これは主に、労働組合と労働生産性が大きく関係しています。
アメリカでは建設業界で働く労働者は、職種別の労働組合を組織して所属しているのが日本との大きな違いです。

そのため労働時間などの条件が厳格に守られており、長時間残業や休日出勤などをすることはほとんどありません。

また労働生産性も日本と比べるとかなり高く、同じ仕事をするのにアメリカだと日本よりも少ない人数と時間で行えます。
建設業界の職場環境の改善を図るにあたって、アメリカの建設業界は大いに参考になるでしょう。

中国と日本

中国の建設業界で働く労働者の待遇や労働環境は、日本と比べて良いものとは言えません。
中国の建設業界では、労働者の大半が十分な職業技能訓練を受けずに現場で仕事をしています。

そのため正しくない方法で作業をしてしまうケースも多く、建物の安全性に関わるようなこともあるかもしれません。
また、安全面での知識が乏しいことから、働いている労働者自身も仕事中に危険に晒される可能性があります。

こうした状況の背景には、中国で2000年代後半から建設需要が大きく増えたことが関係しています。
大きな建物が建設されているのは主に都市部ですが、農村部から多くの出稼ぎ労働者が都市部に出てくるようになりました。
人手が足りないため、知識や経験が乏しい人もどんどん作業に就かせているのです。

実は、日本でも一昔前までは似たような環境でしたが、少しずつ労働環境を改善して現在に至っています。
中国の建設業界も、あと10年から20年程度経てばもっと改善するかもしれません。